フリーランスは法人と異なり、会社名を付けることができず、原則として個人名で事業活動することになります。
一方で、クライアントに広く知ってもらうためだったり、本名を出すことに抵抗があったりなど、個人名を事業とは区別したい方もいるでしょう。そのような問題点は屋号を付けることで解消します。
この記事では、フリーランス(個人事業主)が屋号をつけるビジネス上のメリットや、屋号を決める上での注意点や屋号例を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスは屋号をつけるべき?

フリーランスは、開業届や確定申告など様々なシーンで屋号を記載する機会があります。
そのため、屋号は必ずつけなくてはいけないものだと思ってしまいますが、必須ではありません。
Youtubeでの広告収入やアフリエイト収入など、クライアントワークを必要としないフリーランスは、必ずしも屋号は必要なく個人名で十分という場合もあります。
辻本
フリーランスが屋号をつけるメリット

フリーランスが屋号をつけるメリットは以下の3点です。
それでは、順に見ていきましょう。
名刺や口座に屋号があると信用されやすい
フリーランスの場合、名刺に屋号を記載している方がほとんどだと思います。屋号が記載されていると、自分がどのような活動をしているかぱっと見で判断してもらえます。なので、どのような事業をしているか分かりやすい屋号にすることをおすすめします。
クライアントに請求書を発行する際も、屋号つき口座に振り込みができるとフリーランスとしての信頼が得やすいです。
また、屋号があると屋号名と個人名で新しく口座を開設することができので、事業用口座とプライベート用口座を別に持つことができます。
辻本
お金の管理がしやすい
前述の通り、屋号があると屋号名と個人名で新しく口座を開設することができので、事業用口座とプライベート用口座を別に持つことができます。
事業用口座を持っておけば、確定申告の際、帳簿の記入が楽になり、事業の財務状況がパッと見でわかるようになります。
辻本
法人名として引き継げば実績を提示しやすい
フリーランスから法人化する場合、フリーランスとして使っていた屋号をそのまま法人名へと引き継ぐことで、過去の実績を提示しやすくなります。
エンジニアやデザイナーなどのWeb系のフリーランスは実績がとても大事になるので、いずれフリーランスからの法人化を目指している方は、屋号はいずれ社名になると頭に入れて慎重に検討することをおすすめします。
・名刺や口座に屋号があると信用されやすい
・事業用口座とプライベート用口座を別に持つことができる
・法人名として引き継げば過去の実績を提示しやすい
屋号を決める上での注意点

屋号を決める上で注意すべき点は以下の通りです。
それでは、順に見ていきましょう。
事業内容を連想できる屋号にする
屋号は、「覚えやすくて、事業としてなにをしているかが分かりやすい」ものが理想です。屋号がわかりやすいと、名刺交換の際、自分がどのような活動をしているかすぐ判断してもらえるので、仕事につながりやすいです。
辻本
しっくりくる屋号が思いつかない場合は、暫定的に屋号をつけて後から変更することもできます。
覚えやすい屋号にする
結婚するなら「ゼクシィ」のように、〜するならあの人と思える純粋想起は、マーケティング上かなり重要です。「前会った人に頼もうと思ったけど、屋号を忘れてしまった」となれば、かなりの機会喪失です。
辻本
初対面で屋号を伝えた際、何度も聞き直されたり、間違って記憶されたりするような屋号は、屋号として完全に失敗です。
商標権で守られた単語は使わない
商標権で守られた単語は、許可なく使用することを禁止されています。商標権で守られた単語とは、大手企業の社名やサービス名、人気アニメのキャラクター名などを指します。
これらの単語が屋号に入っていると、知らない人が大手企業のサービスと関連していると勘違いしてしまい、ブランド毀損に繋がる恐れがあります。そういったことにならないよう、勝手に商標権で守られた単語を利用してはいけないルールになっています。
すでに登録されている屋号は使わない
すでに登記されている屋号・商号を同じ市内の他人が使うのは許可されないことがあるため、原則避ける必要があります。
辻本
無用なトラブルを避けるために、屋号案が浮かんだら一度Googleで検索して同じ屋号がないか確認しておきましょう。
会社だと誤解される単語は使わない
「~会社」や「~Inc.」といった会社だと誤認させる単語の利用は禁止されています。
フリーランスより会社の方が社会的信用が高いので、「~会社」と名乗りたくなるのは分かりますが、法人化するまで我慢しましょう。
・屋号を聞いて事業内容が連想できるものにする
・覚えやすい屋号にする
・商標権で守られた単語は使わない
・すでに登録されている屋号は使わない
・会社だと誤解される単語は使わない
最後に
以上、フリーランスが屋号をつけるメリットと決め方ついてご紹介しました。最後まで読んでいただきありがとうございました。
現在サラリーマンの方で、これからフリーランスになるための準備を始められる方は、以下の記事をステップ①から順に実践されることをおすすめします。