税金・社会保険の基礎知識

フリーランスがふるさと納税するメリット・デメリットを解説

所得税や住民税が控除されるうえ、魅力的な返礼品が受け取れるふるさと納税。

「ふるさと納税はしないと損」と断言できるほど魅力的な制度ですが、具体的にどのようなな制度なのか、どんなメリットがあるのか、寄付額の上限はいくらかなどを把握していないと、なかなか手が出しづらいものです。

そこでこの記事では、ふるさと納税をしたことがないフリーランスの方向けに、ふるさと納税の基本的な概要や、フリーランスが寄付額の上限を計算する方法などについて解説します。

フリーランスがふるさと納税をするメリット


ふるさと納税は、自分が応援したい自治体や、返礼品が魅力的な自治体に寄附できる制度です。ふるさと納税をすると、寄付のお礼として、お肉やお米、果物など地域の特産品をお礼として貰うことができます。

フリーランスがふるさと納税するメリットは2つあります。

返礼品がもらえる

ふるさと納税の最大のメリットは、お得な価格で返礼品がもらえることです。例年、お肉やお米、果物が人気のようです。

ふるさと納税がきっかけで、普段とは違う豪華な食事を楽しむことができるのも魅力の一つですね。

ノマド家代表
辻本
ノマド家代表
辻本
人気の返礼品を探したい方は、ふるさと納税ポータルサイトである『ふるさと納税バイブル』がおすすめです。

寄付金控除の対象となる

ふるさと納税した合計寄附額から、2,000円を引いた額については、寄付金控除として節税対策に役立てることができます。

例えば、ふるさと納税で1万円を支払った場合、1万円から2,000円を引いた8,000円が所得税や住民税から控除されます。つまり、ふるさと納税は税金を前倒しで納ていることに近いです。

参照:総務省(ふるさと納税の仕組み)

フリーランスがふるさと納税をする注意点・デメリット

上記でも少し触れましたが、ふるさと納税には2つの注意点があります。

支払いが前払いである

所得税や住民税など通常の税金は、確定申告後に納めますが、ふるさと納税は前払いになります。

確定申告は、翌年の2中旬から始まりますが、ふるさと納税はその年の12月31日までに行わないといけないので、一時的に現金が出ていくことを意味します。

寄付した金額が全て控除されない

ふるさと納税は支払った金額全てが控除されるわけではありません。所得税率などで寄付金控除の上限が決まっています。

寄付金控除の上限を超えてしまうと、上限を超えた分が自己負担になってしまうので、ふるさと納税ではなく普通の寄付のような状態になってしまいます。必ず所得額に応じた寄附金控除の上限を確認しておきましょう。

ふるさと納税の限度額計算式

 課税所得金額 ふるさと納税の限度額計算式
〜195万円 所得割額 × 23.599% + 2,000円
195万円〜330万円 所得割額 × 25.066% + 2,000円
330万円〜695万円 所得割額 × 28.744% + 2,000円
695万円〜900万円 所得割額 × 30.068% + 2,000円
900万円〜1,800万円 所得割額 × 25.520% + 2,000円
1,800万円〜4,000万円 所得割額 × 40.683% + 2,000円
4,000万円〜 所得割額 × 45.398% + 2,000円

ふるさと納税の限度額は、上図に所得割額を代入すると計算できます。例えば、課税される所得が180万円、所得割額の合計が20万円の場合、

200,000 × 23.559% + 2,000 = 49,118円

つまり、49,118円を超えたふるさと納税をしてしまうと、寄付金控除額の上限を超えてしまうので、一部普通の寄付としての扱いになります。

ノマド家代表
辻本
ノマド家代表
辻本
自分の課税所得や、所得割額がわからない方は、寄付上限額シミュレーションで計算しましょう。

最後に

以上、フリーランスがふるさと納税するメリットやデメリットについてご紹介しました。最後まで読んでいただきありがとうございました。

・ふるさと納税は、自分が応援したい自治体や、返礼品が魅力的な自治体に寄附できる制度

・フリーランスがふるさと納税するメリット(返礼品がもらえる/寄付金控除の対象となる)

・ふるさと納税の注意点(支払いが前払いである/寄付した金額が全て控除されない)

・所得額に応じた寄附金控除の上限を確認しておく必要がある

フリーランスが必ず知っておくべき税金のルールについて知りたい方は、以下の記事をステップ①から順に読まれることをオススメします。

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