こんにちは、ノマド家の住人でグラフィックデザイナー/クリエイティブディレクターをしてるカズキです。
この記事では、簡単にオリジナルデザイン商品の作成、印刷、ネット販売ができるオンラインサービスであるPrintfulを使って、実際にオリジナルのTシャツを作っていく流れと実際に使ってみた感想をご紹介します。
辻本
Printful(プリントフル)とは?

Printful(プリントフル)は1点からオリジナル商品をプリント・刺繍・彫刻を行う、ネット販売したい方に向けたサービスです。
2013年にラトビアで創業してからこれまでに3000万点以上の商品製造を行ってきた実績がありヨーロッパや北米では認知度の高いサービスです。
日本での認知度はまだ低めですが、2019年から熊本のアパレル製造工場と提携し、オリジナルTシャツやパーカーを製造、発送しています。
人気ブランド、Anvil(アンヴィル)、Gildan(ギルダン)が提供する6種類のアパレル製品に、インクジェットプリント技術を利用したオリジナル商品を作れるのが特徴です。
Printfulを使ったオリジナルTシャツ製作の流れ
今回は実際にPrintfulを使い、ノマド家の住人に向けた3パターンのオリジナルTシャツを作りました。制作の流れは以下の通りです。
①デザインを起こす
②Printfulにデータをアップする
③サイズや色を指定して注文
④完成
かかった時間は、デザイン製作に約2日、データアップと調整に30分、注文から商品が手に届くまで3日、と全部で1週間もかからずオリジナルのTシャツを作ることができます。
それでは、それぞれの工程を詳しくみていきましょう。
デザインを起こす
Tシャツにプリントするオリジナルのデザインを作成します。Printfulを使ったオリジナルTシャツのデザインでは、使用するTシャツ生地モデルごとに決まっている印刷可能範囲に合わせて、PNGもしくはJPEG形式の画像をプリントする形になります。基本的に印刷可能な場所は、前面・背面・左右の袖・外側タグです。
モデルによっては内側のタグにも印刷できたり、プリントに加えて刺繍加工ができるモデルもあります。
使用するモデルをTシャツの生地や、カラーバリエーションのこだわりに合わせてあらかじめ決めてから、デザインを考え始めるのがよいでしょう。
使用するモデルと印刷する場所が決まったら、プリントされる柄やイラスト、写真などのデザイン素材を用意していきます。
今回、IlustratorとPhotoshopを使用し作成した素材がこちら。


白以外のTシャツも作りたかったので、背景を透明にできるPNG形式で書き出しています。自分で素材を作成する以外に、Printfulのデザイン作成ツールを使えばあらかじめ登録されている画像素材を組み合わせるだけで、簡単にオリジナルデザインを作成することも可能です。
Printfulにデータをアップする

Tシャツに印刷する画像が用意できたら、Printfulにログインしデータをアップロードします。
今回ノマド家オリジナルTシャツ用に選択したモデルは「ユニセックス ハイクオリティーTシャツ | United Athle 5001-01」というPrintfulが今年春にローンチした日本独自のTシャツ生地モデルです。
モデルを選択すると編集画面に移行するので、そこから用意した画像データをアップロードして配置していきます。
このときレイヤーの中に、配置した画像の印刷品質という表示があるのですが、ここの数値が150DPIを下回ると、画像の解像度が低すぎて印刷したときにぼやけてしまうので注意しましょう。
画像をレイアウトして、Tシャツのカラーバリエーションまで設定が終わったらテンプレートとして保存します。
サイズや色を指定して注文
デザインしたTシャツを商品テンプレートとして登録したら、あとはサイズや色を指定して商品を注文しましょう。
国内で生産されるモデルの場合、注文から3〜4日で手元に届きます。
完成

完成したノマド家オリジナルTシャツがこちらです。
初めてのTシャツ作成でしたが、途中で迷うことなくスムーズに完成させることができました。
今回は自分たちで着る用にTシャツを作りましたが、Printfulを使えばオンラインショップと接続もできるので、簡単にTシャツのネット販売に挑戦できそうだと感じました。
次回はTシャツを一般向けに販売することを目的に、デザインを作ってみたいと思います。
Printfulを使ってみて感じたメリット
Printfulを使ってみて感じたメリットは以下の通りです。
- とにかく簡単
- ネット販売などに発展できる
それでは、ひとつづつ見ていきましょう。
とにかく簡単
Printfulを使ったオリジナルTシャツ作成はとにかく簡単です。UIも非常にわかりやすく、操作で迷うことはありませんでした。
デザイナー以外の方でもPCの基本的な使い方さえわかれば、テンプレート素材を選んで配置していくだけで誰でもオリジナルデザインのTシャツを作れます。
実際、今回もデザインさえ決まってしまえば、初めてでもほんの30分とかからずテンプレートとしての登録までできました。さらにデザイナー目線で地味に嬉しいと感じたのが、モックアップ作成機能です。デザインを作る際に、出来上がりをイメージするために事前に画像を合成して作成する、見本画像をモックアップと呼びます。
モックアップ画像をつくる作業を自動で行ってくれる機能がPrintfulにはついてたので、手軽に出来上がりイメージをできました。
ネット販売などに発展できる
Printfulは作ったオリジナルTシャツを一般向けに商品として販売するのにも最適なサービスです。これまではTシャツを作って販売しようとすると、まず商品を仕入れ、売れた商品の梱包や発送を自分で行い、売れ残った在庫を管理しなければなりませんでした。
しかしPrintfulを使ったオリジナル商品のオンライン販売なら、オリジナルデザインを入稿し、商品をオンラインショップに掲載するだけで販売の準備が整います。
ショップに注文が入ると、注文情報が自動でPrintfulへ送信されると製造や梱包作業を代行処理してくれるだけでなく、Printfulで発注した商品であることがわからないようPrintfulのロゴは一切表示がない状態でお客様のもとへ発送してくれます。
注文は1個単位で発注され、在庫を抱えるリスクなくオンライン販売をスタート可能です。
Printfulを使ってみて感じたデメリット
今回のような個人的な利用では、特にこれといったデメリットは感じませんでした。
今後に期待する点としては、Printfulでさまざまなオリジナル商品を作れるなかで、日本へ迅速な配送ができる商品が少ない点です。
Tシャツとパーカー、トレーナー以外の商品も対応してくれることを期待しています。
Printfulの評判・口コミ
ここでは、実際にPrintfulに寄せられた口コミを引用してご紹介します。
一番大きな利点が在庫を一切抱えなくて済むということです。商品の在庫を保管する場所の用意。月末の棚卸。先行投資として初期ロットの生産など一切必要ありません。第二に商品の受注から発送まで一貫して管理してくれるので知らないうちに商品が売れてお客様の元に届いています。自分のオリジナルの服だけを着て毎日過ごしたいな。と思いPrintfulを使い始め、それが売れはじめて今では年間結構な売り上げになりました。これからも引き続き利用させてもらいます。
Printfulのサービスを利用させて頂いて2ヶ月程度経過しますが、コロナの影響があるとは言え、商品のリードタイムも非常に短いですし、何より価格以上の価値がある商品が多いと思います。Shopifyとの連動もスムーズですし不便なく使用させて頂いております。
自分のサイトでショップを作るのが夢でした。なのでPrintful様のサービスは私にピッタリだと思いました。商品も印刷のクオリティーも文句なしです。ありがとうございます。
まとめ
ここまでPrintfulを使って実際にオリジナルのTシャツを作ってみた流れと感想をご紹介してきました。Printfulのサービスを利用すれば、簡単にオリジナルデザインのTシャツを作れるのがお分かりいただけたと思います。
自分自身や仲間内で着るためのTシャツを作ってもいいし、オンラインで販売するためにオリジナル商品を作るのもオススメです。
この記事が役に立ったと思った方は、ぜひ参考にしながらオリジナルTシャツを作ってみてはいかがでしょうか。