まずはじめに、Web系フリーランスを目指すファーストステップとして、フリーランスの業界構造を把握しておく必要があります。
以下の図をご覧ください。職種ごとに必要なスキルや人脈、クライアントの属性、収入の即金性や天井などを把握できます。

この図を簡単に解説すると、例えばレイヤー④のライターが→ディレクター→Webコンサルタント→営業のように上がるにつれ、収入の天井が上がっていくことを示しています。
辻本
Web制作会社や広告代理店出身者でない限り、ほとんどの方がレイヤー④のライターやデザイナー、コーダーといった職業からのスタートになると思います。これらの職業は、未経験からでも独学でスキルを取得しやすく、エージェントもたくさん存在するので、収入の即金性は高いと言えます。
前置きが長くなりましたが、この記事ではフリーランスに人気の職業であるフロントエンドエンジニア、Webデザイナー、Webライター、動画クリエイターの4つの職業について、仕事内容や必須スキル、案件の獲得方法について解説します。
フリーランスのWebクリエイター(エンジニア・デザイナー・マーケター等)が、高単価案件を獲得するならITプロパートナーズ・レバテックフリーランスがおすすめ。
リモート・週2日〜参画OKな案件や高単価案件が豊富。実際の利用者の口コミや評判も良好です。
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フロントエンドエンジニア

働きやすさ | リモートOKな案件が豊富(常駐案件は高単価) |
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平均年収 | 876万円(エージェント利用者) |
必須スキル | HTML / CSS / JavaScript / PHP / MySQL / WordPress等 |
案件獲得方法 | クラウドソーシング / フリーランス専門エージェント / Web制作会社・広告代理店の下請け |
ポイント | PMやディレクターが担う上流工程の仕事を巻き取ることで年収UP |
フリーエンジニア専用エージェントである『レバテックフリーランス』で公開されているフロントエンドエンジニアの平均年収は876万円で、平均月単価は73万でした。また最高単価は115万円、最低単価は45万円です。
フロントエンドエンジニアの仕事は、Webデザイナーが制作したデザインをもとに、HTML、CSS、JavaScript、PHPの設計や実装、WordPressなどのCMS構築やカスタマイズなどが主な業務になります。
HTMLの実装を行うマークアップエンジニアに対し、フロントエンドエンジニアはHTMLの他にCSSやJavaScript、PHPのコーディングまでを担います。
辻本
フリーランスのフロントエンドエンジニアが案件を獲得する方法としては、フリーエンジニア専門エージェントを活用するのが一般的です。
最近ではリモートワーク可・週1日〜稼働OKな案件も増えてきており、エンジニアがより柔軟に働ける環境が整ってきています。リモートワーク可能な案件を探すなら『ITプロパートナーズ』がおすすめです。
Webデザイナー

働きやすさ | リモートOKな案件が豊富 |
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平均年収 | 360万円 |
必須スキル | Photoshop / Illustrator / HTML / CSS / JavaScript / Query等 |
案件獲得方法 | クラウドソーシング / フリーランス専門エージェント / Web制作会社・広告代理店の下請け |
ポイント | コーディングやディレクション業務を巻き取ることで年収UP |
フリーランスのWebデザイナーの年収相場は400~600万円です。
Webデザインの単価は、実績がまだ少ない場合、LPデザインだけの業務で1件2万〜5万円という単価感になります。構成やブランディングの提案などもできるようになると、LP1件あたり15万〜25万円の単価、時給換算すると3,000~4,000円相当になる仕事も受けられるようになります。
また、自分でクライアントに直接営業し、大型案件の提案からサイト公開まで全ての工程を受注できれば、預かった予算からコーダーへ業務委託したとしても、1案件で50万円以上の収入になることもあります。
項目 | 単価相場 |
バナー制作 | 5,000円〜 |
ロゴ作成 | 1万円〜 |
サイトデザイン | 5万円〜 |
コーディング込み | 10万円〜 |
Webデザイナーの働き方もエンジニア同様、常駐型とリモートワーク型の2つに分けることができ、クラウドソーシングやフリーランス専門エージェントを通して仕事を獲得するのが一般的です。
辻本

Webライター

働きやすさ | リモートワークがメイン |
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平均年収 | 300万円(文字単価1円〜5円) |
必須スキル | Webライティング / SEO / WordPress / アクセス解析 |
案件獲得方法 | クラウドソーシング / SNS経由のインバウンド / Web制作会社・SEO会社の下請け |
ポイント | SNSのフォロワーが多いと単価が上がりやすい |
フリーライターの平均収入は約300万円です。3人に1人が200万円未満であり、稼げる人と稼げない人の二極化が顕著な職業です。
年収 | 割合 |
200万円未満 | 32.0% |
200〜400万円 | 26.9% |
400〜600万円 | 21.5% |
600〜800万円 | 8.2% |
800〜1000万円 | 5.5% |
1000〜1200万円 | 2.3% |
Webライターの報酬形態としては、文字単価で受注するケースが一般的です。文字単価とは「1文字〇円」といったように、1文字あたりの単価が設定される報酬形態です。
一般的に「初心者はまず1文字1円の案件を受け、2円の案件を目指そう」とよく言われます。文字単価3円からは高単価案件と呼ばれ、5円を超えると時給換算で5,000~1万円台になることも見込めます。
辻本
また、Webライターには様々な仕事があり、LPのセールスライティング、メルマガ、電子書籍、LINE公式アカウントなど、Webライティングの仕事は無数にあります。
メディア運営を突き詰めるなら、Webディレクターとなるのも1つの選択肢です。優秀なライターを組織化して企業のメディアのアクセス数を伸ばせるようになれば、受注の単価も高くなり規模も大きくなります。
動画クリエイター

働きやすさ | リモートワークがメイン |
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平均年収 | 400万円 |
必須スキル | 企画・撮影スキル / 動画編集スキル / 動画マーケティング(YouTube等) |
案件獲得方法 | クラウドソーシング / 動画制作会社の下請け |
ポイント | YouTubeチャンネルを1から立ち上げてグロースさせた実績があると単価が上がりやすい |
フリーランスの動画クリエイターの平均年収は約400万円です。動画編集は、動画1本あたりの単価で計算されることが一般的です。単価は動画編集者の実力や実績、クライアント側の予算、作業範囲、動画のボリュームによって左右されます。
例えば、YouTubeの案件の相場感を見てみると、動画1本あたりの報酬は1万円〜5万円です。企業のPR動画については相場感も変わり、10万円以上の単価となることもあります。
項目 | 単価 |
企画構成 | 1万〜5万円/本 |
ディレクション | 5万〜10万円/月 |
台本作成 | 1万〜5万円/本 |
撮影 | 5万〜30万円/本 |
編集 | 1万〜20万円/本 |
ナレーション | 5万〜10万円/本 |
企業がコーポレートサイトやサービスサイトを立ち上げるのは当たり前のことですが、最近ではそれと同じように、企業がYouTubeチャンネルやInstagram、TikTokを運用することも当たり前になってきました。
その影響で、動画編集のニーズがかなり高まってきており、人手不足の状態が続いています。実際に『クラウドワークス』のサイト内検索で「動画編集」と検索すると、約9,800件の案件が見つかりました。
辻本
Web系フリーランスはポートフォリオが必須
Web系フリーランスとしてクライアントに営業をする際、ポートフォリオの提出を求められることが多いので、ポートフォリオサイトを作っておきましょう。
ポートフォリオサイトには、簡単な経歴、スキル、制作物のURL、価格表などの情報を掲載します。
辻本
コーダーやWebデザイナーであれば、ポートフォリオサイトのデザインを凝ってみたり、JQueryで動きをつけたり、レスポンシブ対応にしておくことでさらなるアピールに繋げることができます。
ライターであれば、実績として掲載している記事が、どのようなキーワードを狙い、上位表示させるためにどのような工夫を行ったかなどを伝えられるようにしておきましょう。

Web系フリーランスの案件獲得方法
Web系フリーランスはレイヤーごとに案件の獲得方法が異なります。

レイヤー④ではクラウドソーシング、レイヤー③ではフリーランス専門エージェント、レイヤー①②では人脈を生かして直営業しているケースが多いです。
辻本
なぜなら、クラウドソーシングは単価が安い上に競合が多くなってきているので、ジリ貧になってしまう可能性が高いからです。なので、以下で紹介する方法で、能動的に営業することをおすすめします。
見出しにもある通りですが、仕事の発生源(エンドクライアント)となる企業よりも、仕事のハブになるWeb制作会社や、SEO会社、広告代理店などに営業することをおすすめします。
例えば、サイトを作ろうとしている企業(エンドクライアント)をタイミングよく見つけるのは難しいですが、仕事のハブになっているWeb制作会社は常に案件を抱えています。こういった企業に絞って営業することで、少ない営業工数で案件を獲得できます。
辻本
『Wantedly』などで、「地域名 + 職種 + 業務委託」で検索すると、ハブになっている企業の求人情報がたくさん出てくるので、迷わずメッセージを送ってアポを取りましょう!
Web系フリーランスの将来性
電通が発表した「2021年 日本の広告費・インターネット広告媒体費詳細分析」によると、2021年にインターネット広告費は新聞、雑誌、ラジオ、テレビのマスコミ4媒体の広告費を上回りました。
ネット広告には、Webサイトや動画などの制作、広告運用、そしてそれらディレクションといった業務がつきものです。このネット広告市場の拡大は、Web系フリーランスの市場拡大にもつながっていくことでしょう。
フリーランス志望者の増加と市場拡大という2つの要因によって、今後も市場規模は拡大していくと予想できます。

最後に
以上、Web系フリーランスに人気の職業であるフロントエンドエンジニア、Webデザイナー、Webライター、動画クリエイターの4つの職業について、仕事内容や必須スキル、案件の獲得方法について解説しました。最後までご覧いただきありがとうございました。
現在サラリーマンの方で、これからフリーランスになるための準備を始められる方は、以下の記事をステップ①から順に実践されることをおすすめします。

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