フリーランス(個人事業主)として最高のスタートダッシュを切るためには、会社員時代の事前の準備が欠かせません。
準備をせずに脱サラしてしまうと、クレジットカードや賃貸、税金・保険、金銭面で必ず苦労します。
辻本
信用を必要とする契約を済ませる
フリーランスになる準備として、一番最初に取りかかるべきが、このサラリーマンという信用があるうちに色々な契約を済ませることです。
フリーランスの社会的信用は、サラリーマンと比較するとかなり劣ります。それゆえ、クレジットカードが作れなかったり、マンションの契約が通らなかったりします。(通ったとしても膨大な書類を要求されます)
なので、以下で紹介することは必ず独立1〜2ヶ月前には済ませておきましょう。
それでは、順に見ていきましょう。
クレジットカードを複数枚作っておく
クレジットカードはリスクヘッジのために複数枚作っておくことをオススメします。最低でも3枚、利用上限額は3枚合わせて100万円ほど確保しておきましょう。
またクレジットカードを作る際は、年会費が無料で審査が通りやすく、その他特典があるものがおすすめです。
辻本

クレジットカードの利用可能額を引き上げておく
もうすでに3枚以上クレジットカードを持っている場合は、フリーランスよりも銀行からの信頼スコアが高いサラリーマンのうちに利用可能額を引き上げておきましょう。
先ほどご紹介した『リクルートカード』は、当時手取り20万円、貯金50万円ほどの会社員だった僕でも、利用可能額を100万円まで上げることができました。
賃貸契約を結んでおく
サラリーマンなら当たり前のようにできる賃貸契約も、フリーランスになると収入が不安定であると見なされ契約が難しくなることがあります。
フリーランスとして十分な収入があれば契約できますが、収入を証明するための住民税の課税証明書や、所得税の納税証明書などの書類が必要になってくるので、サラリーマンと比べると手続きが面倒です。
なので、サラリーマンのうちに次に住む家の賃貸契約は必ず結んでおきましょう。
辻本
銀行や公庫の融資を受ける
フリーランスになってから、貯金額を上回るの初期費用で事業を始める方は、信用があるうちに銀行や公庫に融資の相談をしておくことをオススメします。
やはり融資の際も、フリーランスよりサラリーマンの方が社会的信用があると見られるので融資が下りやすいです。
辻本
・クレジットカードを複数枚作っておく(利用上限額は3枚合わせて100万円ほど確保)
・クレジットカードの利用可能額を引き上げておく
・次に住む家の賃貸契約を結んでおく
・銀行や公庫の融資を受けておく
税金・保険に関する必要な手続き
退職したあと、すぐに済ませておきたい手続きとしては、健康保険と年金の切り替えがあげられます。どちらも退職してから14日以内に申請する必要があるので、退職前にきちんと情報収集して、何に切り替えるか決めておきましょう。
また、独立後すぐに事業を始める場合は、個人事業主としての開業手続きや、確定申告の方法なども退職前にきちんと情報収集しておきましょう。
それでは、順に見ていきましょう。
健康保険の切り替え
サラリーマンだった人がフリーランスになるときは、退職後に国民健康保険に加入するか、これまで加入していた社会保険を「任意継続」するかのどちらかを選択できます。
国民健康保険に加入する場合、手続きは近くの市区町村役場でおこないます。手続きの際は、「社会保険の資格喪失証明書」や「離職票」など退職日がわかるような書類を持参する必要があります。
任意継続を選択する場合は、退職日の翌日から20日以内に、各都道府県の協会けんぽ支部や各健康保険組合で行わなければなりません。
前年度の所得で保険料の決まる国民健康保険が高額になってしまう人は、任意継続を検討することをおすすめします。
辻本
年金の切り替え
会社員のときは会社の厚生年金(※公務員は共済年金)に加入していたと思いますが、脱サラするとこれを国民年金に切り替える必要があります。
国民年金への加入は、住んでいる市区町村役場でおこなうことができます。手続きの際には年金手帳と、離職・退職証明書、社会保険の資格喪失書など退職した日付がわかるものを持っていく必要があります。
辻本
開業届を提出する
国税庁のサイトには「事業の開始等の事実があった日から1月以内に提出してください」とあるので、独立したら早めに提出する必要があります。
開業届を出すことによって、社会的信用を得られたり、節税効果の高い青色申告が行えるなど得られるメリットは大きいです。
開業手続きとして、近くの税務署に行き、「個人事業の開業・廃業等届出書」という書類を提出します。僕の場合、1分ほどで手続を終えることができました。
辻本
確定申告に備える
フリーランスという働き方に対して、最も敬遠されるポイントがこの確定申告だと思います。
確定申告というのは、「1年間の収入や支出、利益はこうだったので、これだけ税金を払います」ということを、書類にして税務署に申告し、納税額を確定することです。
お金に余裕があって、税理士に頼む人は必要ないですが、自分でやる人はあらかじめその方法をしっかり頭に入れておく必要があります。
・市区町村役場で国民健康保険、国民年金に切り替える
・税務署にて開業届を提出する
・確定申告に備える(会計ソフトを契約 or 税理士に依頼)
副業で稼げるようになっておく
当たり前のことですが、副業で稼げていない状態でフリーランスになるのは相当危険だと思います。
僕自身、貯金を切り崩して借金したり、バイトを掛け持ちするフリーランスをたくさん見てきたので、副業で生活費程度の額が稼げるようになってから独立すべきだと思います。
生活費は最低限稼げるようになっておく
おそらく、フリーランスになった時の1ヶ月の生活費は、
家賃 5万円
食費 3万円
年金 1.5万円
健康保険 1.5万円
水道光熱費 1万円
携帯 0.5万円
くらいで、トータル約13万円くらいになると思います。これにプラスαで所得税と住民税の支払いが発生します。所得税と住民税の総額がどのくらいになるか知りたい方は、個人事業主のかんたん税金計算で簡単に計算できます。
辻本
頼れる仲間を作っておく
ここで言う頼れる仲間とは、「日常的に協働しながら、悩みを相談したり、案件を共有したり、互いにスキルを提供しあえる仲間」のことを指します。
フリーランス向けのコミュニティや、フリーランス専門シェアハウスに入居することで、簡単にフリーランス仲間を作ることができるのでオススメです。
フリーランス専門エージェントに登録する
フリーランスが営業工数をかけず、かつ安定して案件を獲得するにはフリーランス専門エージェントに登録することが最も有効です。
フリーランスとして廃業する方のほとんどが、エージェント(仲介・斡旋業者)や代理店を利用せず、自力でクライアントを開拓しているというデータがあるので、息の長いフリーランスになるためには積極的にエージェントを活用することをおすすめします。
当サイトが特におすすめするフリーランスエージェンや副業マッチングサイトについて知りたい方は、別記事「フリーランスエージェントおすすめ13選!職種別に徹底比較」「おすすめの副業マッチングサイト20選」もご覧ください。
最後に

以上、フリーランスになる前に必要最低限準備しておくべき10のことをご紹介しました。最後まで読んでいただきありがとうございました。
現在サラリーマンの方で、これからフリーランスになるための準備を始められる方は、以下の記事をステップ①から順に実践されることをおすすめします。

「ノマド家」は、湘南に拠点を構える、業界最大手のフリーランス専門シェアハウスです。
エンジニア・デザイナー・マーケター・動画クリエイターなどのWeb系フリーランスが入居しています。
同業のフリーランスと仕事や人脈、ノウハウをシェアし合いながら働きたいという方は、ぜひお気軽にご連絡ください!